社員へのSNS教育の重要性
内山公認会計士事務所の内山でございます。
今月も顧問先様をはじめとしたお客様へ向けて税理士・会計士としての立場から、専門的な知識・情報をわかりやすく解説していきたいと思います。
皆さんはSNSを利用されているでしょうか? 中には会社としてインスタなどを活用している方もいらっしゃるかもしれません。会社公式アカウントの場合は運用ルールや担当者が決まっており、発信する情報もオフィシャルなものとなりますが、社員個人や社長個人のアカウントの場合はいかがでしょうか?
個人アカウントは会社と関係ありませんので運用ルールも無ければ、発信する情報にも制約はありません。しかし、もし社員のSNSが炎上し自社に影響が出た場合はどうでしょうか? 投稿内容によっては必ずしも会社が無関係とはいえない場合もあるのです。
そこで今回のコラムでは『社員へのSNS教育の重要性』と題してSNS炎上が企業に与える影響や、具体的な事例、そしてSNS教育の進め方について解説します。これから新卒の社員を迎えることになる方などは特に読んでいただきたい内容ですので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
- ○ 社員の投稿からSNSが炎上! 自社に与える影響は?
- ・企業の信用低下
- ○ 社員個人の炎上から会社全体の炎上になった事例
- ○ SNS教育をどのように進めるか?
- ・SNS利用時の基本ルールとガイドラインの策定と周知
- ・具体的な事例を用いた研修
- ○ 今回のまとめ
社員の投稿からSNSが炎上! 自社に与える影響は?

よく聞く「炎上」とは不適切な投稿が広まり、多くの人々から批判を受ける状況を指します。会社の機密情報を投稿しての炎上などであれば、会社にも悪影響が及ぶことは想像できますが、会社とは関係のない投稿で炎上したとしても悪影響が及ぶ可能性はあるのです。
企業の信用低下
炎上が拡大した場合に本人特定や勤務先の特定などが行われることはよくあります。そして、炎上した投稿者の勤務先が特定されてしまうと、企業のイメージが損なわれ、顧客や取引先からの信頼を失う恐れがあります。当然これに伴って売り上げの減少も予想されるでしょう。
また、企業イメージ低下から採用活動への影響やクレーム電話やいたずら電話への対応など、日常業務すらままならなくなってしまう可能性は十分に考えられます。これは正社員だけではなくアルバイトだったとしても同様の悪影響は存在するのです。
実際に炎上してしまった事例も見ていきましょう。
社員個人の炎上から会社全体の炎上になった事例

既述の通り炎上は、社員個人の何気ない投稿がきっかけで企業全体に影響を及ぼすことがあります。以下は実際に起こった事例です。
事例1:飲食店スタッフの不適切投稿
ある飲食チェーンのアルバイトスタッフが、店舗内でふざけた写真や動画をSNSに投稿したところ瞬く間に拡散されました。この炎上によって当該店舗は閉鎖に追い込まれ、企業のブランドイメージも大きく傷つきました。
事例2:企業社員の不適切発言
ある企業の社員が個人のSNSアカウントで差別的な発言を行い、それが拡散されました。企業の公式アカウントにも批判が殺到し、最終的に企業が謝罪する事態となりました。社員個人の問題であったはずが、企業全体の信用問題へと発展してしまいました。
SNS教育をどのように進めるか?

2つほど事例を見ていただきましたが、恐らく投稿した時点での当事者たちはそこまで重く事態を考えていなかったことでしょう。しかし、現実には大きな問題へと発展してしまいました。このリスクを避けるためにはアルバイトも含めたスタッフに対する適切な研修・教育が必要です。具体的にどのように進めるべきか、ポイントを紹介します。
SNS利用時の基本ルールとガイドラインの策定と周知
冒頭でお話しした会社公式アカウントなどのように、個人のアカウントであってもSNS利用の基本ルールとガイドラインを策定し、社員全員に周知することが重要です。例えば、以下のようなルールを設けるとよいでしょう。
- 会社や顧客の機密情報取り扱いについて/SNSでの業務内容投稿禁止
- 社員としての立場をわきまえた発言をする
- 偏見や差別的発言、誹謗中傷の禁止
- 炎上リスクを避けるための投稿前チェックポイントの策定
(上記ルールやガイドラインを満たしているか投稿をタップする前に必ず確認するなど)
- 炎上時の会社としての対応策
「投稿前の確認なんて当たり前のことを…」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、現実に発生している炎上は、上記を守れば発生しなかったかもしれないのです。
当たり前のことであったとしても全スタッフに周知させ共有することはリスク回避に繋がりますので、ルールやガイドラインの策定は早急に行うべきと言えるでしょう。
具体的な事例を用いた研修
実際に起こった炎上事例を紹介しながら、どのような投稿が問題になるのかを理解させることが効果的です。「知らなかった」では済まされないため、具体的なリスクを伝えることが重要です。
今回のまとめ

SNSは便利なツールですが、社員の不用意な投稿が原因で企業全体の信用を損なうリスクもあります。炎上のリスクを避けるためには、社員への適切なSNS教育が不可欠です。
ルールやガイドラインの策定では「当たり前のことを今更ルール化って…」という意見も出るかもしれません。しかし、現実に発生している炎上の多くは「ちょっと冷静に考えたらそんな投稿しなかったんじゃないの?」というようなことが多く存在します。
年齢性別在籍年数に関わらず、全スタッフにSNS研修を行うことは会社を守ることにも繋がりますし、スタッフを守ることにも繋がるのです。
皆さんの会社でもぜひ研修の導入を考えてみてはいかがでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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