郵便料金値上げを機にペーパーレスへ
内山公認会計士事務所の内山でございます。
今月も顧問先様をはじめとしたお客様へ向けて税理士・会計士としての立場から、専門的な知識・情報をわかりやすく解説していきたいと思います。
2024年10月1日から郵便料金が値上げになりました。ハガキが63円から85円へ。定形郵便物が50グラムまでで一律110円へ。レターパックはそれぞれ430円と600円へ。
種別により上がり幅は異なりますが、どれも無視できないレベルの値上げと言えます。
今回の値上げを機に、会社の郵送物を減らそうと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか? 実際に弊所でも毎月お客様へ送付している「一口解説」を今月からデータ配布することとさせていただきました。
そこで今回のコラムでは「郵便料金値上げを機にペーパーレスへ」と題し、郵便料金値上げの影響や、ペーパーレス化を成功させるための具体的な手段と注意点についてわかりやすく解説します。
目次
- ○ 郵便料金の値上げ
- ○ これまで郵送していた書類をデータ送付に切り替えるためには?
- ・ステップ1:スキャンとデジタルデータ化
- ・ステップ2:クラウドサービスの導入
- ・ステップ3:電子署名の活用
- ○ データ送付のメリットとデメリット
- ・メリット
- ・デメリット
- ○ 今回のまとめ
郵便料金の値上げ

既述の通り郵便料金は10月から値上げされました。
郵便料金の値上げは会社にとってデメリットでしかなく、請求書や各種ニュースレター、DMなどを郵送している会社にとっては大きなコスト増になります。これまで84円で手紙が送れていたものが、110円ですから26円アップになります。仮に年間1000通送ったとすると26,000円アップと、そこまで大きな金額ではないですが郵送を続けることに疑問を感じてしまう方も多くいらっしゃることでしょう。
そんな今こそペーパーレス化なのですが、実際にどのような方法で移行していけばよいでしょうか?
これまで郵送していた書類をデータ送付に切り替えるためには?

郵便で書類を送付していた従来の方法を見直し、デジタル化を進めるためには、次のようなステップが有効です。
ステップ1:スキャンとデジタルデータ化
まず、紙ベースの書類をデータ化するためには、スキャナーを使ってデジタルデータに変換する作業が必要です。最新のスキャナーは高解像度で書類をスキャンできるだけでなく、OCR(光学文字認識)機能が備わっており、スキャンした書類をテキストとして認識・保存できます。これにより、後で文書内の情報を簡単に検索できるようになり、業務の効率が格段に向上します。
ステップ2:クラウドサービスの導入
データを安全に保管し、必要に応じて取引先や社内メンバーと共有するためには、Dropboxなどのクラウドサービスを利用するのが便利です。これらのサービスを使うことで、インターネットを通じてリアルタイムにデータを共有し、郵送時間やコストを大幅に節約できます。また、クラウドサービスは堅牢なセキュリティ機能を備えており、データの盗難や漏洩のリスクを最小限に抑えることができます。
ステップ3:電子署名の活用
契約書や見積書など、法的な信頼性が求められる書類については、電子署名を導入することでデータ送付の信頼性を確保できます。Adobe Signなどの電子署名サービスを利用することで、物理的な署名がなくても法的に有効な契約が成立するため、安心してデジタル化を進めることが可能です。これにより、契約プロセスのスピードが向上し、取引先とのやり取りが効率化されます。電子署名に関しては以前も解説させていただいておりますので詳しくはそちらもご覧ください。
データ送付のメリットとデメリット

ペーパーレス化やデータ送付のメリデメについてもまとめてみました。
メリット
コスト削減:郵送費用や印刷コストが大幅に削減できます。特に多くの郵送物を扱う企業では、数万円単位でのコスト削減も期待できるため、経費削減に大きな効果を発揮します。
業務効率の向上:書類の郵送を待つ時間が省けるため、業務のスピードが向上し、特に急ぎの案件にも柔軟に対応できます。
環境保護:ペーパーレス化は、紙の使用量を減らすことで森林保護や二酸化炭素の削減に貢献します。持続可能な企業活動として、社会的にも評価されるポイントです。
デメリット
セキュリティリスク:電子メールでデータを送る場合、第三者に情報が漏洩するリスクがあります。そのため、パスワードの設定や暗号化を行う必要があります。また、データの保管期間についても社内ルールを設定するなどの対策が必要です。
技術トラブル:ファイル形式が互換性を持たない場合や、相手がデータを開けないケースも発生します。これに対応するためには、送付前にファイル形式を確認し、適切なサポートができる体制を整えることが重要です。
ペーパーレス化のメリットとデメリットを事前に理解し、企業の業務内容や社内リソースに合った形で導入を進めることが成功の鍵です。
今回のまとめ

ペーパーレス化の波が止まることはないでしょう。確かに自分で使ってみると非常に便利ですし、なぜもっとはやく導入しなかったのだろう? とも思います。
しかし、セキュリティリスクや各種ソフトの使い方を習得するなど、時間もお金も頭も使うのがペーパーレス化であると言えます。特に中小企業であれば専門の人材を置くことは中々難しいでしょうから、社長が陣頭指揮を執る必要があるはずです。
社内へ浸透させるためにはまず自ら試し、取引先へも丁寧な説明が必要です。やがてほぼ完全なペーパーレス社会がやってくることでしょうから、そこに備えて会社が取るべき方向性を今の内から定めてみてはいかがでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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