従業員の心を守るために出来ること
内山公認会計士事務所の内山でございます。
今月も顧問先様をはじめとしたお客様へ向けて税理士・会計士としての立場から、専門的な知識・情報をわかりやすく解説していきたいと思います。
GW明けは仕事のスイッチを入れるのがなかなか大変という方も多くいらっしゃることでしょう。実際に五月病という言葉もある通り、この時期は季節の変わり目でもありますので心身ともに不調に陥る方も少なくありません。
出来れば体調は常に万全に整えておきたいものですが、メンタルの調子はふとしたことで崩れてしまいがちです。特に生活環境が新年度で変わった方などは知らず知らずのうちに無理をしてしまい心を病んでしまうケースも存在します。
そんな時に会社として出来ることはどんなことがあるでしょう?
言うまでもありませんが、従業員のメンタルヘルスを健康に保つことは企業の成長と従業員の幸福感に直結する重要な要素です。そこで今月のコラムでは『従業員の心を守るために出来ること』と題し、従業員のメンタルヘルスを保つために会社が取るべき具体的な行動や、メンタルヘルスが悪化した場合の対応について詳しく考察してみたいと思います。ぜひ最後までお付き合いください。
目次
従業員のメンタルヘルスを健康的に保つためには?

従業員のメンタルヘルスを保つためには、以下のような取り組みが重要です。
まず、メンタルヘルス教育の提供が挙げられます。従業員にはメンタルヘルスの重要性やストレス管理の方法を理解してもらうことが重要です。定期的なワークショップやセミナーを通じて、従業員がメンタルヘルスを自己管理できるよう支援しましょう。
また、ワークライフバランスの支援も欠かせません。働き方改革が各業界で進んでいますが、仕事とプライベートのバランスを取りやすくすることは、過労やストレスの軽減につながります。結果的に定着率の向上にも寄与しますので、会社の利益に繋がります。
さらに、サポート体制の整備も重要です。メンタルヘルスに関する相談窓口やカウンセリングサービスを提供することで、従業員が安心して相談できる環境を整えます。また、上司や同僚とのコミュニケーションを促進し、ストレスの軽減や効果的な問題解決につなげましょう。
中小企業はどこから手を付けるか?
個人的な見方になりますが、メンタルヘルスというものは軽く見られがちです。特に中小企業では従業員のメンタルヘルスに費用を割けない場合もあることでしょう。
では、中小企業の場合どこから手を付けたらよいでしょう?
まずは管理職以上の従業員を対象とした教育です。それも社長が先頭に立って行うことが重要です。社内で従業員のメンタルヘルスを大切にするという環境を作ることは、結果的に意識の高い管理職を育てることにも繋がります。
既述の通り従業員が相談しやすい環境を作るにはトップの考えと行動が重要です。大切な従業員がフルに力を発揮できるようトップとして環境を整えてみてはいかがでしょうか。
従業員がメンタル悪化した場合に会社の責任は何が問われるか?

大前提として会社には従業員への配慮義務が存在します。例えば、メンタル不調な従業員へ適切な対処をせず悪化させてしまった場合は損害賠償責任を負う可能性もあるのです。
最悪の場合は訴訟に発展するケースも存在しますので、上図にもあるようなストレスチェックの結果をもとに従業員のメンタルヘルスリスクを評価し、適切な対策を実施することが重要です。
しかし、そうした適切な対応をしていたとしても、従業員のメンタルヘルスが悪化してしまった場合には以下のような対応が考えられます。
まずは職場のストレス要因を調査し、適切な業務改善や環境整備を行うことが挙げられます。さらに必要であれば休職し、カウンセリングや心理支援の提供、通院やリワーク活用のサポートなども重要です。主治医や産業医とも連携し、会社として出来る限りのことを提供しましょう。
それでも難しい場合は退職という選択になってしまうかもしれませんが、解雇という形にならないよう臨機応変な対応が必要と言えます。
今回のまとめ

メンタルの悪化や病は一般的に長期間続いてしまうことが多くあります。大切な従業員を失わないためにも、経営層として出来る限りの予防策を行いたいものです。
従業員の声を聴き、普段の勤務態度からおかしな点がないか気にして見てあげることが重要です。最悪の結果を招く前に“一声”かけて上げることは労使双方にとって良い結果を招くことになりますので、普段からのコミュニケーションを大切にしていきましょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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