BLOG ブログ

HOME // ブログ // 自分の相続を考えてみる機会を作る

CATEGORY


ブログ 相続

自分の相続を考えてみる機会を作る

こんにちは。

内山公認会計士事務所の内山でございます。

 

今月も相続対策のお役に立つ知識を、専門家としての立場から分かりやすく解説させていただきます。

 

日本ではオミクロン株が爆発的に広がってしまい、新規感染者の数も過去最高を更新し続けている日々が続いています。これは日本のみならず他国でも同様の状態が発生していますが、コロナ禍は2022年中に終わりを迎えるのでしょうか。

 

私の感覚にはなりますが、コロナ禍に入った2020年5月ごろより相続に関するご相談が増えてきたように感じます。「高齢者ほど重症化リスクが高い」などと報道されると、財産を譲る側としては、自身の相続について嫌でも考えてしまうことでしょう。

 

そこで今月のコラムでは『自分の相続を考えてみる機会を作る』と題し、相続を考えるうえでまずは何から考えたら良いのか? ということについて解説してまいります。

遺言書・エンディングノート・遺贈寄付など本コラムでも過去に取り上げてまいりましたが、改めて基本的な部分について触れて行きますので、どうぞ最後までお付き合いください。

目次

相続について考えるということは?

ほとんどの方が健康で長生きしたいという思いをお持ちでしょうが、人生は有限であり特に昨今のコロナ禍では「健康」について不安を覚えることでしょう。

○○があったら相続を考えるという具体的な目安はありませんが、自身の財産を誰に遺したいか明確に意思表示しておきたいという場合は、「判断能力のある元気なうちに」というのが大前提です。

というのも、認知症の発症等が影響し「判断能力が無い状態」となってしまっては、有効な遺言書の作成は出来ず、上図の様な法定相続と代襲相続が基準となります。

法定相続は財産の分配ルールとして、代襲相続は相続開始以前に相続人となるべき者(被代襲者)の死亡などの場合、その相続分を被代襲者の直系卑属に相続させる合理的な制度です。

一方、法定相続では財産は一律に分配されてしまいます。代襲相続では子が先に死亡していた場合、子の配偶者は代襲相続人になれないので、突然の経済的苦境に追い込まれてしまう場合も存在します。

相続人となるべきであった兄弟姉妹が先に死亡していた場合は、兄弟姉妹の子(甥、姪)が予期せぬ代襲相続人となってしまいます。
このように、法定相続にも代襲相続にも、被相続人の意思は反映されず、相続争いの原因にもなります。

相続争いはなぜ起こる?

血でつながった親族間では、他人同士の関係より比較にならないほどの強い愛情を無意識に駆り立てます。たとえば、上図の様な3人姉妹は喧嘩しても仲直りできますが、友人間では、いさかいがあるとそのまま別れてしまうこともあるでしょう。

しかし、3人姉妹が結婚後親の財産を相続する場合、配偶者がいると住む家を持つ者・持たない者、家族に病人がいる者、裕福な夫と結婚した者など、それぞれ境遇が貧しくても豊かでも、遺産分割協議では互いに譲らず、しばしば修復しがたい争いが起こります。

よくあるケースとして「私は別にいいけど夫(妻)が…」というものです。皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

親は血を分けた子供たちの間で争いが生じることを望んでいなかったはずですが、争いは3人姉妹が死亡した後も、それぞれの夫や子を巻き込み、収拾がつかなくなるかもしれません。

相続争いを防ぐためには遺言書

遺言書の内容にそのまま従うと…

自身の財産によって子どもたちに争いが起きないようにしながら、ある程度望み通りに相続してもらう方法として、第一に考えられるのが遺言書となります。

ただし、既述の通り「判断能力のある元気なうち」に作成することが大前提となりますので、注意が必要です。もっとも、遺言書は一度書いたら絶対に書き直しが出来ないというものではありませんので、心変わりがあったとしても対応することは可能です。

遺留分には注意

遺留分の割合

遺言書作成において注意しなければならないことは何点かありますが、中でも「遺留分」については争いの火種となる場合が多いため重要な点となります。

「遺留分」とは何か? については以前当コラムでも解説しておりますので、そちらをお読みいただければと思いますが、端的に解説すると、上表にあるように特定の家族には民法で定められた割合に応じて財産を相続する権利があるということになります。

先の例の3人姉妹を見てみると、法定相続分通りに分割した場合はそれぞれ1/3ずつ相続することになります。
しかし、遺言書の内容が「長女に全財産を相続させる」というものであった場合。他の姉妹は長女に対して遺留分侵害請求を起こすことが出来るのです。

仮に全財産が3000万円だった場合であれば、次のような計算で遺留分が求められます。
3000万円×1/2×1/3=500万円

つまり、遺留分を配慮して遺言書を作成しようとすると、次女・三女にも最低限500万円ずつ相続させる必要がございます。

「遺留分侵害請求」という名前の通り、「請求」することになりますので、姉妹の中は壊れてしまうことが容易に想像できます。
お子さんが二人以上いらっしゃる方や遺贈寄付を検討されている方で、遺言書を書く場合は遺留分への配慮を第一に考え、無駄な争いの無い相続となって行くよう配慮する必要があると言えるでしょう。

今回のまとめ

相続についてどのタイミングで考え、遺言書等を作成したらよいのか? について明確な答えはありません。家族の状況やご自身の考えに左右される部分が大きいですが、コロナ禍の様に「健康」について嫌でも考える機会が発生すると、関連して「相続」についても行動を開始して良いのかもしれません。

当事務所では情勢を鑑み、電話やオンラインによるご相談も受け付けておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

SHARE
シェアする
[addtoany]

ブログ一覧